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日別アーカイブ: 2025年4月15日

第5回キュービクル工事雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社キュービクルパートナーズ、更新担当の中西です。

第4回「メンテナンス」に続く、第5回電気工事雑学講座は、**「次世代キュービクル保全 ~IoT×予知保全で故障ゼロを目指す」**をお届けします。従来の定期点検に加え、IoTセンサーとAI解析を組み合わせた予知保全を導入することで、トラブルを未然に防ぎ、メンテナンスコストも大幅に削減可能です。その仕組みと具体的な導入ポイントをご紹介します♪


1. IoTセンサーによるリアルタイムモニタリング

設置箇所と計測項目

  • 変圧器温度センサー:異常発熱を常時監視

  • 絶縁抵抗センサー:微小な絶縁低下を早期検知

  • 振動・騒音センサー:遮断器のメカニカル不具合兆候をキャッチ

  • 湿度・ガス検知センサー:内部の結露や異常ガス発生を監視

メリット

  • 24時間365日、遠隔地から状態を把握

  • 短絡や過負荷など緊急事態をリアルタイムアラート

  • データ蓄積で経年劣化の傾向分析が可能


2. AI解析による予知保全

データ分析の流れ

  1. データ収集:IoTセンサーからクラウドに常時アップロード

  2. 異常検知モデル:過去の故障事例を学習したAIが異常兆候を判定

  3. 予知アラート:故障リスクが高まった際にメール/SMSで通知

  4. メンテナンス計画:発生可能性の高い部位を事前交換・点検

成果例

  • 従来年1回の法定点検に加え、リアルタイム監視で故障率を50%削減

  • 突発停電による損害コストを年間200万円以上圧縮


3. 導入のポイントとステップ

ステップ 内容 ポイント
① 現状診断 既存キュービクルの稼働履歴・故障履歴をレビュー センサー設置箇所の優先順位を決定
② センサー選定 温度・振動・絶縁など必要な計測項目を決定 防爆仕様や耐候性を確認
③ ネットワーク構築 LPWA/5G等の通信環境を整備 電波干渉対策、冗長化ルートを確保
④ AIモデル開発 自社故障データと汎用モデルを組み合わせて最適化 継続的な再学習で検知精度を向上
⑤ 運用・改善 アラート運用フローを定め、定期的に効果をレビュー 運用マニュアルと担当者教育を徹底

4. 投資回収と長期的メリット

  • 初期投資:IoTセンサー+クラウド利用料+AI開発費

  • 運用コスト:通信費+モデル保守

  • 回収効果:突発修理コスト削減、計画保全への切替で年間メンテ費用を約30%削減

長期的には、設備の稼働率向上と寿命延長で、TCO(総所有コスト)を大幅に下げることが可能です。


まとめ—IoT×AIでキュービクル保全の未来を拓く

  1. リアルタイム監視で常時異常をキャッチ

  2. AI予知保全で計画外停止をゼロへ

  3. 段階的導入で初期投資を最適化

  4. 長期運用でメンテコストを大幅削減

株式会社キュービクルパートナーズでは、IoT・AIを活用した次世代保全サービスを提供中。キュービクルの安全・安定運用を、ぜひ私たちと実現しましょう!


次回は第6回として、**「法定点検と予知保全の融合による最強メンテナンス体制」**をお届けします。お楽しみに!

 

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